パワープロダクツ Behind The Scenes

意外なところで活躍している
Hondaパワープロダクツの世界をご紹介します。

Hondaパワープロダクツのプラモデル

第1章
耕うん機をプラモデルに?
Hondaパワープロダクツ×マックスファクトリー
プラモデル第1弾「みのりwithホンダ耕耘機 F90」開発者のマックスファクトリー社、高久 裕輝さんに聞いてみた。

マックスファクトリー社について

マックスファクトリーは、日本のフィギュア、玩具などの企画・制作を行っているメーカー。アニメやゲームのキャラクターを20分の1スケールで再現する『プラマックスMF21ミニマムファクトリー』という人気プラモデルシリーズを制作している。

左から「みのり with ホンダ除雪機HSS1170n」「いなほ with ホンダ耕耘機F90 水田車輪Ver.」「みのり with ホンダ耕耘機F90」

「ミニマムファクトリー みのり with ホンダ耕耘機F90」誕生秘話

高久さん(以降:高久) マックスファクトリーの『プラマックスMF21ミニマムファクトリー』はフィギュアがあっての商品で、キャラクターの世界観をどう作りこむかがポイントになります。
キャラクターとメカを組み合わせて何か世界観を作ろうと考えていたところ、耕うん機なら情景が思い浮かびやすいということで調査していました。そんな時、2015年の東京モーターショーにHonda耕うん機F90が展示されているのをみて「コレだ!」と思いました。
F90は1966年に発売されたモデルで半世紀以上も前のモデルですが、メカニカルな雰囲気はどこか現代的な佇まいで、健康的な女の子が耕うん機を操作している情景が浮かんで、これで行こう!と決めました。

パワープロダクツのプラモデルと他のプラモデルの違いは?

高久: 「パワープロダクツのプラモデルは、キャラクターと耕うん機や除雪機が周辺の世界観をイメージしやすいようになっています。
実際にこのシリーズを購入していただいたユーザーの方が、耕うん機とみのりちゃんを中心に数多くのジオラマを制作しているのを見て、我々が当初考えていた拡がりのある世界観が実現できたと感じています。」
ステッカープレゼントキーワード
F90


第2章
第2弾は除雪機のプラモデル。なぜ除雪機?
プラモデル第2弾「みのり with ホンダ除雪機HSS1170n」

左が耕うん機F90、右が第2弾としてプラモデル化された除雪機HSS1170n

第1弾は耕うん機、第2弾除雪機。その狙いは?

高久: 「第1弾の開発当時から第2弾をどうするか考えていました。耕うん機は季節としては春に活躍するイメージがありました。ならば次は冬の『みのりちゃん』を作ってみたらどうだろう?と。冬であればみのりちゃんの服装も変わりますし、耕うん機とはまったく違う世界観を作れるんじゃないかと考えました。」

除雪機でこだわった点は?

高久: 「実物の除雪機を見ると、とても繊細な造形をしています。それを20分の1の大きさでしっかりと表現することにこだわりました。
20分の1モデルだからと言ってパーツを省略したりせず、機構部分は可能な限り再現しながらも組み立てたときのしっかりとした感じや、全体的にメカとしてちゃんとしていることにこだわりました。
F90とは違う赤色のボディ色にもこだわっています。
F90の発売から5年が経っていたこともあり、制作環境も3Dスキャンを導入するなど進歩しています。例えば、みのりちゃんが着ているダウンジャケットは、実際にダウンジャケットを着たモデルを3Dスキャンしてから20分の1の大きさにしています。」
繊細な除雪機のメカニズムを20分の1スケールに落とし込むには、パーツの整合性などで苦労も多かったという。

実際にモデルを3Dスキャンして制作した、みのりちゃんのダウンジャケットは細部までディテールが表現されている。


第3章
パワープロダクツのプラモデルで伝えたいこと

高久: 「プラモデルを作ったことのない人や昔は作ったことがあるけど・・・などという人も、このプラモデルで「できた!作ってよかった!」を感じていただけるように、日常に寄り添えるプラモデルであって欲しいと願っています。
Hondaさんからの依頼でEnjoy Hondaでプラモデルを展示した際、ご家族連れの方に『かわいい!』と言っていただけたのが、何よりも嬉しい瞬間でした。
このシリーズをきっかけに、プラモデルに興味のない方と出会えたことが何より貴重な体験となりました。このシリーズからプラモデルの世界に親しんでいただけたら嬉しく思います。 」
Enjoy Hondaで展示されたパワープロダクツのプラモデル

編集後記

今回、初めてプラモデル業界の方を取材してみて、組み立てて飾って終わりというだけではない、その先の世界観をユーザー自身で作っていってほしい、イメージを膨らませていって欲しいという強い思いを知ることができた。
プラモデルにあまり触れてこなかった方でもちゃんと作れるように工夫しながらも、メカニカルな部分を繊細に表現するのは並大抵のことではなかったはず。
除雪機のプラモデルでは、雪をかく「クロスオーガ」という部分も実機と同様の構造にしてある。そこまで再現しながら「誰でも作れるようにしました」と自信を持って語る高久さん。その思いはぜひ皆さんにも体感していただきたいと願っています。
雪を取り込む「クロスオーガ」機構部分。

ディテールまでしっかりと表現された「みのり with ホンダ除雪機HSS1170n」
Enjoy Honda 2023では、「みのり with ホンダ耕耘機F90」「いなほ with ホンダ耕耘機F90 水田車輪Ver.」「みのり with ホンダ除雪機HSS1170n」のプラモデルを販売します。
この機会にぜひこだわりの詰まったパワープロダクツプラモデルをご覧ください。

高久 裕輝 さん

株式会社マックスファクトリー 社長室/企画部 Plamaxチーム
「みのりちゃん」シリーズの生みの親。みのりちゃんと耕うん機、除雪機のプラモデル化で独自の世界観を創出。このシリーズを通じてプラモデルに親しんでもらえたら嬉しい、と語る。