OCEAN MASTER STORY

世界のプロが選んだHonda

世界で活躍するHonda船外機の
知られざるストーリー

2024.03.19
名匠一族の新たなる挑戦 35

Newフラッグシップ船外機
BF350を搭載したSANO 30WA
ジャパンインターナショナル
ボートショー2024
Hondaブースに展示!

SANO 30WAのトランサムに、
60度V型8気筒350馬力の大型エンジンを搭載したBF350が搭載された。
ダークネイビーのハルに組み合わされたのは
グランプリホワイトのNewフラッグシップ船外機。
精悍なその姿は3月のボートショーでお披露目される

ボートショー出展を前に、SANO 30WAの公式スペックが発表された。
全長9.10m、全幅2.80m、吃水0.85m、全高2.90m、排水量4t、エンジン350HP(HondaBF350)、燃料タンク500L、定員8名。航行区域は限定沿海となる

HondaのNewフラッグシップ船外機 BF350を搭載

新たに専用設計で開発された排気量4,952CC、SOHC、32バルブの4ストロークエンジンが収まるBF350は、ひと足先にシートライアルを終えた海外のジャーナリストから、そのポテンシャルの高さと機能、そして扱いやすさに高い評価を得ている。
国内でも販売が開始され、佐野造船所にもSANO 30WA用のBF350が到着した。
早速、塗装を終えたばかりのトランサムに搭載された。
作業的にはデッキ艤装の仕上げを前に、作業効率を計算して船外機の搭載を優先。3月中旬の完成を目指し、3月21日からパシフィコ横浜で開催されるジャパンインターナショナルボートショー2024のHondaブースに展示される。

エンジンカバーを外したBF350。60度V型8気筒エンジンが収まる

3点吊りでマウント。大型船外機の搭載には慣れている佐野造船所だが、新型船外機ということもあって作業は慎重に進められた

船外機のマウント位置を確認しながら作業が進められる

深みのあるハルカラー

佐野造船所が建造する船の中で、ネイビーのハルとマホガニーの素材感を活かした赤茶色のハルは圧倒的な人気だ。昨年のボートショーのHondaブースに展示されたSANO 30FB Offshore Fishing Cruiserのハルがネイビーで、それに加えてキャビン全体にマホガニーが使われていたが、その豪華さに圧倒された。
今回のSANO 30WAもネイビーのハルカラーが選ばれたが、それはいつもより濃く、ほとんど黒に見えるダークネイビーが選ばれた。曇天のクルーズでは黒ハルに見えるだろうし、陽射しの中ではキラッと紺色の光を放つはずだ。これはオーナーさんからのリクエストだったようで、実に精悍。BF350のグランプリホワイトにも良く合うことから、2号艇以降の30フィートカスタムシリーズの標準カラーになるかもしれない。
マホガニーはコンソール回りや、天井のビーム材に使われていて、佐野造船所らしい豪華さを演出している。ちなみに佐野造船所が使用するマホガニーは厳しいワシントン条約に則り、大手木材輸入代理店が正規に輸入したものだけを使用している。

塗装を確認する佐野龍也社長。光が当たると濃紺だ

室内の弱い自然光だと黒い船体に見える

ジャパンインターナショナルボートショー2024は3月21日(木)から24日(日)まで
パシフィコ横浜展示ホール (屋内展示)と横浜ベイサイドマリーナ (フローティング展示)で開催される。SANO 30WAはパシフィコ横浜展示ホールのHondaブースに展示される。

スイミング・プラットフォームにはチーク材が使われる。これも佐野造船所らしい仕様だ。
写真は佐野龍太郎会長

取材協力:(有)佐野造船所(https://sano-shipyard.co.jp/)
文・写真:大野晴一郎