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アタリがない時の対処法

エサ取り対策と困った時の対処法

クロダイ釣りで厄介なのが、「エサ取り」と呼ぶさまざまな小魚だ。特に夏から秋にかけての水温の高い時期は、フグや小サバといった小魚が、ウキをピクリとも動かさず付けエサをかすめ取っていく。

たとえば上級者の場合、その対策として、エサ取り用の寄せエサと、クロダイ用の寄せエサを、タイミングや量をずらして撒き分けることで、なるべくクロダイだけが釣れるような状況を作るといったことをしているが、これはなかなか難しい。それよりも、まず心掛けておきたいのが、「寄せエサをケチらないこと」だ。

どんなにエサ取りが多くても、クロダイが近くにいれば、いずれ寄せエサに反応して寄ってくる。クロダイは小魚よりも力が強いので、いざクロダイの食い気が立てば、エサ取りがパタッといなくなることがあり、そうなれば釣れるチャンスが広がる。そのためにも、寄せエサはケチらないことが大切なのだ。

エサ取りが気になるからといって、寄せエサをケチっていると本命もなかなか寄らない。大盤振る舞いするくらいの使い方が正解だ
エサ取り対策としては、練りエサなどハリ保ちのよい付けエサに切り換えるのも手。オキアミよりもエサ取りに強く、下層にいるクロダイの口もとへ届く可能性がある。近くにいるカニを捕まえてハリに付けてもよい。考えられることは何でも試してみよう

エサ取りの猛攻をかわし、見事にウキが消し込んだら、いよいよハラハラドキドキのやり取りが始まる。大型クロダイを初めて掛けた人は、重戦車のような強い引きにきっと驚くはずだが、クロダイはメジナのように根に張り付く魚ではないので、落ち着いて浮かせれば大丈夫。しっかりサオを立て、強く引かれてサオをのされそうになったら、レバー(レバーブレーキ)やドラグを使ってミチイトを送り出し、サオを立て直す。クロダイを海面に浮かせ、玉網に頭から誘導すればフィナーレだ。

サオがしっかり曲がった状態をキープできれば、自然にクロダイを浮かせてくれる。強く引かれてサオの角度が悪くなったら、ミチイトを送り出して対処しよう
玉網へ魚を誘導し、頭が入ったところでミチイトを緩めると、魚から勝手に網へ滑り込む
※このコンテンツは、2020年5月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。